文化文政期を中心として柳河藩士が著した随筆作品を収録。収録作品の作者である柳河藩士は、いずれも当時の文化の中心江戸で生活した経験を持ち、詩会・書画会・読書会などで江戸の文化人と交流し影響を受けました。帰藩後は藩主家の立花蘭斎(八代藩主鑑寿の長子)を中心として、柳河藩の文化面をリードした人々です。
収録作品は、風俗・歴史・有職故実などの考証(『耽奇漫録』『行在或問』『口宣問答』)、見聞記(『永夜物語』『蛮舶考』)、他書からの抜き書き(『蘭斎閑語・蘭斎自集』『大平談話』『平賊将門記』)といった多様な随筆で、様々な種類の随筆が数多く編まれた同時代を反映しています。このうち、西原一甫所持本『耽奇漫録』は、既刊の国会図書館蔵本、書陵部蔵本(滝沢馬琴本写し)とともに以前より注目されていた江戸の考証サロン「 耽奇会」の記録です。
主要目次
解題
影印編
- 耽奇漫録(西原一甫)
- 行在或問(牧園茅山)文政11年(1828)刊
- 蘭斎閑語・蘭斎自集(立花蘭斎)文政9年(1826)序
- 永夜物語(立花蘭斎)文政11年跋
翻字編
- 大平談話(立花蘭斎)文政11年成
- 平賊将門記(立花蘭斎)
- 蛮舶考(西原晁樹)文化元年(1804)
- 口宣問答(西原晁樹)弘化4年(1847)序
付録DVD
耽奇漫録・蘭斎閑語・蘭斎自集・永夜物語
付録月報
柳川市史・柳川文化資料集成完結座談会
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