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戸島氏庭園

2022年12月1日

戸島氏庭園(としましていえん)

戸島氏庭園

[指定面積]2,089平方メートル

[指定区分]国

[種別]名勝

[指定]昭和53年8月25日

[所在地]福岡県柳川市鬼童町49-3

 

戸島氏庭園

 

概要

 戸島氏庭園は、柳川藩で中老職の要職にあった吉田兼儔(よしだかねとも)が、隠居後の住処として文政11年(1828)に当地に造営した数寄屋風の建物と庭園です。後に藩主家の茶室となり、幕末から明治時代にかけて藩士の住宅となりました。

 建物南東に設けられた座敷付きの庭園で、柳川城堀の水を引き入れた池泉式庭園です。庭園西部の掘割から池に引き込まれた水は、正面の池を満たした後は敷地背面の水路を流れて再び掘割に戻ります。池の左手奥の水取口に立石を配して滝口がつくられ、小渓から中央磯先の岬灯籠と沢渡りに流れる景観は、庭の全体観を引き締めて落ち着きを見せ、狭いながらも優雅な趣を形づくっています。また、池手前の水辺は玉石がゆるい勾配で敷かれて洲浜をつくり、左手は乱杭、池の前方対岸は岩組で水際を仕切り、三面三様の変化を見せています。庭園の周囲は刈込生垣や大型の樹木で仕切られており、閑静な空間をつくり出しています。

 庭園の規模は余り大きくありませんが、水流を主眼とし、築山の基本型を取り入れて山水の妙をあしらった珍しい座観式庭園で、まとまりのある古風な庭園です。

 

 

 

 

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