ヒブワクチンの接種について
対象年齢
生後2か月から5歳未満まで (標準的な接種開始:生後2か月から6か月まで)
接種回数
*接種を開始した年齢(月齢)で異なります。
接種間隔
生後2~6か月で接種を開始した場合…4回
初回接種:27日(医師が必要と認めた場合は20日)以上、標準的には56日までの間隔をおいて3回
追加接種:3回目終了後、7か月以上、標準的には13か月後までに1回
生後7~11か月で接種を開始した場合…3回
初回接種:27日(医師が必要と認めた場合は20日)以上、標準的には56日までの間隔をおいて2回
追加接種:2回目終了後、7か月以上、標準的には13か月後までに1回
1歳~4歳で接種を開始した場合…1回
病気の説明
インフルエンザ菌b型の略称であるヒブ(Hib)は、比較的ありふれた細菌ですが、まれに血液の中に入り、細菌性髄膜炎、敗血症、肺炎など、乳幼児の重篤な全身感染症を引き起こすことがあります。
日本では、年間約1,000人の子どもが細菌性髄膜炎にかかっており、そのうち約6割がヒブによるものとされています。5歳になるまでに2,000人に1人がかかっていることになります。ヒブによる細菌性髄膜炎になると、約5%が死亡、約25%に発育障害(知能障害など)や聴力障害、てんかんなど重い後遺症が残る恐ろしい病気です。最近はヒブの耐性菌が増えているため、ワクチン接種による予防が効果的です。
予防接種の効果
体内に免疫ができると、細菌性髄膜炎を始め、ヒブが原因の肺炎や喉頭蓋炎、敗血症などを防ぐことができます。また、ヒブは5歳未満の乳幼児がかかりやすく、重症化もしやすいため、早めの接種が効果的です。
副反応について
ヒブ予防接種による副反応は、接種部位の発赤、腫れ、痛みなどが主なもので、ときに軽い発熱が見られることがありますが、いずれも一時的なもので、数日間で消失することがほとんどです。
持ち物
- 母子健康手帳
- 住所、年齢、氏名が確認できるもの(健康保険証等)
※予診票が手元にない場合は、医療機関に置いてあるものをお使いください。
接種にあたっての注意事項
- お子さんの体調の良い時に接種するようにしてください。(体温37.5度以上は接種出来ません)
- 予診票は、保護者が責任をもって記入してください。
- 接種当日は、お子さんの健康状態がわかる保護者が同伴するようにしてください。保護者以外の方が同伴する場合は、委任状が必要です。委任状は、健康係にあります。
- 接種前に、「予防接種と子どもの健康」をよく読み、予防接種の内容をご理解ください。
- 接種会場へは、「母子健康手帳」を必ずご持参ください。(母子手帳がない場合は、接種できません)
- 接種料金は無料ですが、対象年齢を超えて接種する場合、接種料金は自己負担となります。
- 「予診票」「予防接種と子どもの健康」は事前に渡しております。(予診票は医療機関にもあります)
予防接種を受けた後の一般的な注意事項
- 予防接種を受けた後30分間は、医療機関でお子様の様子を観察するか、医師とすぐに連絡を取れるようにしておきましょう。急な副反応がこの間に起こることがあります。
- 接種後、1週間は副反応の出現に注意しましょう。
- 接種部位は清潔に保ちましょう。入浴は差し支えありませんが、接種部位をこするのはやめましょう。
- 接種当日は、激しい運動は避けましょう。
- 接種後、接種部位の異常な反応や体調の変化があった場合は、速やかに医師の診察を受けましょう。
接種医療機関
1年中接種可能ですが、事前に実施医療機関へ電話による予約(ワクチンの有無の確認)の上、接種してください。
予防接種による健康被害救済制度について
定期接種によって引き起こされた副反応により、医療機関での治療が必要になったり、生活に支障が出るような障害を残すなどの健康被害が生じた場合には、予防接種法に基づく給付を受けることができます。
健康被害の程度等に応じて、医療費、医療手当、障害児養育年金、障害年金、死亡一時金、葬祭料の区分があり、法律で定められた金額が支給されます。死亡一時金、葬祭料以外については、治療が終了する又は障害が治癒する期間まで支給されます。
ただし、その健康被害が予防接種によって引き起こされたものか、別の要因(予防接種をする前あるいは後に紛れ込んだ感染症あるいは別の原因等)によるものなのかの因果関係を、予防接種・感染症医療・法律等、各分野の専門家からなる国の審査会にて審議し、予防接種によるものと認定された場合に給付を受けることができます。