川下りコース沿いの夜間景観基本計画
市は、平成24年に「柳川市景観計画」「柳川市景観条例」を定め景観形成に取り組んでいます。今後さらに地域景観の質の向上を目指すためには、夜間人口が多い柳川市では夜間景観の質の向上が重要です。また、現在日帰り客中心の柳川観光において、滞在時間の延長、宿泊客数の増加による経済効果の拡大を実現するためにも夜間の魅力ある資源を充実させていくことが必要です。
そこで市は、令和2年3月に「「名勝水郷柳河」主要川下りコース沿いにおける夜間景観基本計画」を策定し、夜間景観の質の向上に取り組むモデル的なエリアとして国の名勝に指定された「水郷柳河」をめぐる「主要川下りコース沿い」を対象とし、夜間景観の目指す方向性、実現イメージ、実施体制を示しています。
これらの取組みは、夜間景観の質の向上により柳川市民の「ふるさとの風景」、柳川を訪れた方の「思い出の風景」がより良いものにかたちづくられることで、これからも柳川が愛される地域であり続けることを目的としてします。
基本計画(8103KB; PDFファイル)
概要版(10160KB; PDFファイル)
対象エリアと12のシーン
城外から柳川城水門(城堀水門)を経て城内に入り、再び沖端に出る川下りコースを対象コースとし、それぞれ12のシーンで構成しています。
12のシーンは上流から順に連続する紙芝居(ストーリー)的に構成しています。各シーンは特色や環境により「演出するシーン」「静かなシーン」「アイストップ」の位置づけを行い、それぞれのシーンにおいて北原白秋の詩歌の世界を体験できるように夜間景観を創出します。
主なシーンの夜間景観整備イメージをご紹介します。
コンセプト
静かで優しい光
華美な照明やまぶしさのある照明は用いず、あたたかみのある優しい光を丁寧に計画しています。
水を感じる光
柳川らしさの原点でもある水路のある景色を夜にも感じられるように、映り込みや反射といった、水と光が出会って生まれる表情を大切にした照明計画を行います。
光の紙芝居(ストーリー)
川下りコースに沿って、絵になるシーンをつくり、紙芝居のようにそれらの景色をつなげていくことで、柳川にしかない、物語性のある夜間景観をつくります。
計画策定および整備にあたって
計画の策定にあたり、柳川の夜間景観の良いところと改善すべきところを探す市民ワークショップ「柳川照明探偵団」を船上から(令和元年5月)と陸上から(令和元年6月)の2回実施しました。そこで得られた意見をもとに、市と九州大学、株式会社ライティング・プランナーズ・アソシエーツにて計画案を作成。さらに市民ワークショップ(令和元年12月)、パブリックコメントを実施し、計画に反映させ、策定しました。
また計画に基づく夜間景観の整備にあたり、事前に仮設照明を使用し夜間の往来者から意見を聞く現地実験を行いました。
魅力ある夜間景観づくりに向けて
令和4年度までに「シーン12沖端」を除く夜間景観の整備が概ね完了しました。
市では、魅力ある夜間景観の楽しみ方をさらに多くの方に伝えるとともに、維持管理の仕組みづくりを進めていきます。
取組みは公式サイト等によりお知らせします。興味のある方、一緒に楽しみたい方の参加をお待ちしています。
お知らせ 令和6年3月21日(木) 照明探偵団in柳川
まちづくりや照明デザインの専門家の皆さんと共にこれまでに整備された夜の景観を観賞し、夜間景観の”これから”を語り合います。
申込み締切り 令和6年3月8日(金)、定員30名