令和7年4月より帯状疱疹が定期接種に位置付けされたことに伴い、予防接種費用の一部の助成を行います。
帯状疱疹とは
過去に水痘にかかった時に体の中に潜伏した水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化することで、神経支配領域に沿って、典型的には体の左右どちらかに帯状に、時に痛みを伴う水疱が出現する病気です。合併症の一つに皮ふの症状が治った後にも痛みが残る「帯状疱疹後神経痛」があり、日常生活に支障をきたすこともあります。
帯状疱疹は、70歳で発症する方が最も多くなっています。
対象者
次の1に該当する人には、5月21日に接種券を郵送していますので、ご確認ください。2に該当する人は、柳川市健康づくり課健康係までご連絡ください。
接種日当日、柳川市に住民登録があり、次のいずれかに該当し、接種を希望する人。
※過去に帯状疱疹予防接種を受けたことがある人で、接種を受ける必要がない人は、原則対象外となります。ただし、予防接種を行う必要があると医師が判断した際は、対象となる場合があります。
- 令和7年度内に65、70、75、80、85、90、95、100歳となる人、及び101歳以上の人。
※令和7年度から令和11年度までの5年間の経過措置として、その年度内に70、75、80、85、90、95、100歳になる人は接種の対象となります。101歳以上の人は令和7年度に限り全員が対象となります。 - 60歳から64歳の人でヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり日常生活がほとんど不可能な人(身体障害者手帳1級程度)。
令和7年度の対象者が市の助成で接種を受けられる機会は、今回限りです。5年おきに対象とはなりませんので注意してください。
令和7年度 | 生年月日 |
65歳 | 昭和35年4月2日生から昭和36年4月1日生 |
70歳 | 昭和30年4月2日生から昭和31年4月1日生 |
75歳 | 昭和25年4月2日生から昭和26年4月1日生 |
80歳 | 昭和20年4月2日生から昭和21年4月1日生 |
85歳 | 昭和15年4月2日生から昭和16年4月1日生 |
90歳 | 昭和10年4月2日生から昭和11年4月1日生 |
95歳 | 昭和5年4月2日生から昭和6年4月1日生 |
100歳 | 大正14年4月2日生から大正15年4月1日生 |
101歳以上 | 大正14年4月1日以前生 |
接種期間
接種券が届いてから令和8年3月31日まで
※対象者は、誕生日を迎える前であっても、期間中は接種が可能です。
※令和8年4月1日以降、接種にかかる費用は、全額自己負担となります。組換えワクチンの接種を希望する人は、1回目と2回目の接種間隔を通常2か月以上あける必要があることから、1回目は令和8年1月中旬まで、2回目は令和8年3月31日までに接種をしてください。
接種費用
2種類あるワクチンのうち、接種を受けられるのは1種類のみです(例えば、1回目に組換えワクチン、2回目に生ワクチンを接種することはできません)。ワクチンの種類によって費用は異なります。どちらのワクチンを接種されるかについては、医師に相談の上、判断してください。
- 生ワクチン 3,000円
- 組換えワクチン 10,000円/回(※2回で接種完了となるため、20,000円必要です。)
接種費用の免除
下記対象者は、接種費用が免除されます。
市の担当窓口で事前に証明書の発行を受け、医療機関の窓口に提示してください。(証明書の発行は無料)
接種費用免除者 | 必要書類 | 担当窓口 |
生活保護世帯に属する人 | 生活保護受給証明書 | 柳川庁舎 福祉課 生活保護係(2階) 大和・三橋庁舎 市民サービス課 |
実施医療機関
帯状疱疹予防接種実施医療機関 (市内のみ) (PDF 344KB)
接種時に持参するもの
接種券、接種費用(生活保護世帯の人は生活保護受給証明書)、本人確認書類(マイナンバーカード等)
※対象者2の人は、身体障害者手帳(写し可)または医師の診断書も持参。
※予診票は、柳川市・みやま市の帯状疱疹予防接種実施医療機関に置いてあります。それ以外の医療機関で接種を受ける場合は、医療機関に予診票が置いてあるか事前に確認をしてください。医療機関に予診票が置いていない場合は、柳川市健康づくり課健康係までご連絡ください。
接種の流れ
- 接種券に同封している説明書をよく読み、予防接種の効果や副反応、予防接種健康被害救済制度等について確認する。
- 医療機関に接種の予約をする。
- 接種券、接種費用(生活保護世帯の人は生活保護受給証明書)、本人確認書類(マイナンバーカード等)を持参して接種する。
※対象者2の人は、身体障害者手帳(写し可)または医師の診断書も持参。
ワクチンの特徴について
帯状疱疹ワクチンには生ワクチン(阪大微研:乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」)、組換えワクチン(GSK社:シングリックス)の2種類があります。接種回数や接種方法、接種スケジュール、効果とその持続期間、副反応などの特徴が異なります。
ワクチンの種類 | 生ワクチン(阪大微研) | 組換えワクチン(GSK社) |
接種回数(接種方法) |
1回(皮下接種) |
2回(筋肉内接種) |
スケジュール | ー |
通常、2か月以上の間隔を置いて2回接種 ※病気や治療により、免疫の機能が低下した、または低下する可能性がある人等は、医師が早期の接種が必要と判断した場合、接種間隔を1か月まで短縮可能。 |
接種できない人 |
病気や治療によって、免疫が低下している人。 |
免疫の状態に関わらず接種可能。 |
接種に注意が必要な人 |
輸血やガンマグロブリンの注射を受けた人は治療後3か月以上、大量ガンマグロブリン療法を受けた人は治療後6か月以上置いて接種。 |
筋肉内接種のため、血小板減少症や凝固障害を有する人、抗凝固療法を実施されている人。 |
その他に、接種前に発熱を呈している人、重篤な急性疾患に罹っている人、それぞれの予防接種液の成分によってアナフィラキシーを呈したことが明らかな人等は、いずれのワクチンも接種出来ません。
また、心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患等の基礎疾患を有する人、予防接種を受けて2日以内に発熱や全身の発心などのアレルギー症状があった人、けいれんを起こしたことがある人、免疫不全と診断されている人や、近親者に先天性免疫不全症の人がいる人帯状疱疹ワクチン(生ワクチン、組換えワクチン)の成分に対してアレルギーを起こすおそれのある人等はいずれのワクチンについても接種に注意が必要です。
ワクチンの効果について
いずれのワクチンも、帯状疱疹やその合併症に対する予防効果が認められています。合併症の一つである、帯状疱疹後神経痛に対するワクチンの効果は、接種後3年時点で、生ワクチンは6割程度、組換えワクチンは9割以上と報告されています。
帯状疱疹に対する効果 | 生ワクチン(阪大微研) |
組換えワクチン(GSK) |
接種後1年時点 |
6割程度の予防効果 |
9割以上の予防効果 |
接種後5年時点 | 4割程度の予防効果 | 9割程度の予防効果 |
接種後10年時点 | ー | 7割程度の予防効果 |
ワクチンの安全性
ワクチンを接種後に以下のような副反応がみられることがあります。
頻度は不明ですが、生ワクチンについては、アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、無菌性髄膜炎が、組換えワクチンについては、ショック、アナフィラキシーがみられることがあります。
主な副反応の発現割合 | 生ワクチン | 組換えワクチン |
70%以上 | ー | 疼痛* |
30%以上 | 発赤* | 発赤*、筋肉痛、疲労 |
10%以上 | そう痒感*、熱感*、腫脹*、疼痛*、硬結* | 頭痛、腫脹*、悪寒、発熱、胃腸症状 |
1%以上 | 発疹、倦怠感 |
そう痒感*、倦怠感、その他の疼痛 |
*…ワクチンを接種した部位の症状 各社の添付文書より厚生労働省が作成
他のワクチンとの同時接種・接種間隔
いずれの帯状疱疹ワクチンについても、医師が特に必要と認めた場合は、インフルエンザワクチンや新型コロナワクチン、高齢者肺炎球菌ワクチン等の他のワクチンと同時接種が可能です。
ただし、生ワクチン(阪大微研)については、他の生ワクチンと27日以上の間隔を置いて接種してください。
予防接種健康被害救済制度について
予防接種は、感染症を予防するために重要なものですが、健康被害(病気になったり障害が残ったりすること)が起こることがあります。極めてまれではあるものの、副反応による健康被害をなくすことはできないことから、救済制度が設けられています。
詳しくはこちらのページをご覧ください。
予防接種情報
厚生労働省の帯状疱疹ワクチンのページはこちら