早い梅雨入りと防災対策、産業基盤を支える掘割

産業経済部長兼大和庁舎長の山田です。
今年度もどうぞよろしくお願いします。

産業経済部・大和庁舎は、今年も引き続き、農政課、水産振興課、水路課、商工・ブランド振興課、企業誘致推進課、観光課、大和市民サービス課と、農業委員会事務局という体制で、一歩一歩前進していきたいと思います。

5月16日、気象台は「九州南部が梅雨入りしたとみられる」と発表しました。平年より14日早く、昨年より23日も早い梅雨入りです。
報道によりますと、九州南部の梅雨入りが沖縄よりも早いのは1976年以来49年ぶりで、九州南部が全国で最初に梅雨入りとなるのは1951年からの統計史上初めてのことだそうです。
九州北部の梅雨入りは６月上旬と平年並みの予測。柳川では、県内1位の生産量を誇る麦の収穫の時期を迎えます。無事に収穫できることを願うばかりです。

この梅雨の時期や秋の台風の時期、何といっても大雨などの防災対策が一番です。
5月16日、本市の「防災会議」「水防協議会」が開催され、市や国、県はじめ関係機関の皆様にお集まりいただき、計画が承認されました。

柳川市地域防災計画・水防計画

5月18日には、防災訓練・水防演習が開催され、27団体、640人の方にお集まりいただきました。

防災訓練・水防演習の様子

市では、全国に先駆けて平成27年度から掘割の「先行排水」に着手し、防災、減災に取り組んできています。
先行排水とは、大雨が予測される場合、事前に掘割の水位を下げ、雨水のポケットをつくるもので、市内で約180万トン、みずほPayPayドーム約1杯分の容量が確保できます。
今では県を主体として、農業関係団体や県南の7市1町が連携して広域化が進んでいます。
この取り組みは、国や県はじめ、何といっても水の管理や樋門、樋管、排水ポンプなどの操作にあたっていただいている市民の皆様のご理解とご協力の賜物です。
心より御礼申し上げます。

国においてもこの取り組みが評価され、本市が加入している「筑後川下流農業開発事業促進協議会」は、令和7年1月に、農林水産省「第8回インフラメンテナンス大賞」を受賞しました。
 

農林水産省賞状・盾

また、同じく令和6年7月には、国土交通省「令和6年度水資源功績者表彰」を受賞しました。

国土交通省賞状

そして、毎年5月の第4週目の日曜日、今年は5月25日（日）が「掘割の日」。
この日を中心に、行政区などで水路清掃活動が実施されますので、皆さんの積極的な参加をお願いします。
数量には限りがありますが、行政区への水路清掃機材貸し出しを行っています。

水路清掃活動の様子

柳川では、930キロメートルにも及ぶ掘割が市内を網の目のように張り巡り、私たちの快適な暮らしや産業の生産基盤となっています。
掘割の総延長は、柳川から東京までを直線で結ぶくらいの距離です。

延べ930キロメートルにも及ぶ掘割網

約1100ヵ所の樋管・樋門と26ヵ所の強制排水ポンプ

掘割の水は、源流の山から河川を経て、有明海に注ぎこんでいます。
この水の恵みによって、柳川は農業や水産業が栄え、第一次産業が基幹産業として成長したのだと思います。
これに加えて、柳川は、農業や水産業に使う機械や加工品の製造といった第二次産業、商業や運輸、飲食やサービスなどの第三次産業業に密接に関係しているという産業構造も一つの特徴だと思っています。

だからこそ、産業経済分野はもちろん、歴史や文化などさまざまな分野と横断的に連携しながら、新たな取り組みにチャレンジしていければと思います。
そして、これからも引き続き、柳川の魅力をお伝えしつつ、「住みたい、住み続けたい、行ってみたい、働いてみたい」まちとして選んでいただける取り組みを進めたいと思います。

梅雨前、季節を感じる我が家の庭の花々と、すくすくと育ってくれている野菜畑です。

そして、先週のこのコーナーで、Ｍ建設部長が紹介されたおなじみのＹ高校野球部。
仲間に加わってくれる部員を大募集中です。

お知り合いの方など、お声掛けいただければうれしいです。