平成29年6月13日、金子健次市長が、平成29年第2回柳川市議会定例会で市長3期目の所信表明を述べましたので要約して紹介します。
今後も全力投球で市政運営にまい進
このたび、市民の皆様から多大なるご信任をいただき、引き続き市政の舵取りを務めることとなりました。市民の皆様のご支援に感謝申し上げるとともに、責任の重さをひしひしと感じているところです。
これまで、2期8年間を全力で務めてきました。今まで積み上げてきた多くの成果を礎に、これからも、市民の皆様の期待に応えることができるよう、全力投球で取り組む所存です。
私の市政に対する思いは、8年前に市長に就任した時といささかも変わりません。これからも、皆様と一緒に考え、一緒に行動し、魅力あふれる柳川市をつくっていくことを約束します。
「水と人とまちが輝く柳川」の実現に向けて
3期目のスタートとなる本定例会には、今後の市政運営に関する重要な議案を提案しています。一つは、本市の総合的かつ計画的な行政運営を図るための、第2次柳川市総合計画であり、もう一つは、それを実現していくための政策的予算です。
総合計画の策定にあたっては、高校生や女性へのアンケート、パブリックコメントなど多くの市民の意見を取り入れています。また、さまざまな職種の最前線で活躍されている方に、公募委員3名を加えて構成しました総合計画審議会に諮問して審議いただき、本年2月に答申をいただきました。
また、平成27年10月にまち・ひと・しごと創生法の規定により策定しました「柳川市まち・ひと・しごと創生総合戦略」も最優先で進める必要がありますので、総合戦略を包括した形で策定しています。
少子高齢化や人口減少が進む中、市民の皆様が本市の魅力に誇りと愛着を持ち、若い世代が安心して子育てができ、住みやすい環境や地域の特長を生かした仕事を確保することで、将来にわたって活力ある地域社会を目指すものです。
その将来像「水と人とまちが輝く 柳川」を実現するために、4つの政策目標と24の施策目標を基本方針として、平成36年度までの今後8年間のまちづくりを示すものです。
この総合計画の4つの政策目標に合わせ、私の施策の一端を述べさせていただきます。
柳川市の歴史・文化・風土に誇りと愛着を持つ「ふるさとづくり」
1人でも多くの市民が「柳川が好き」と胸を張って言えるように、また柳川に愛着や誇りを持ち、共感を呼ぶ活動を起こし、発信していく人を増やすための取り組みを行っていきます。
【具体的事業】
- 文化・芸術の拠点施設として、水郷柳川にふさわしい市民文化会館の建設▽武家屋敷・旧綿貫家住宅を改修し、芸術家などに創作活動の拠点として活用してもらうことで、移住につなげる事業
- 男女共同参画社会実現に向けた取り組み
- やさしい日本語ツーリズムの実施によるインバウンドの推進
- 「やながわ人物伝」などを活用した授業の実践▽「おもてなしの心日本一」のまちを実現するための活動
若い世代の希望を叶え、柳川の子育て、暮らしに幸せを感じる「ひとづくり」
若い世代の市民が、子育てや暮らしやすさを実感しながら本市に住み続けられるよう、環境整備に取り組んでいきます。
【具体的事業】
- 地域の力を学校運営に生かす「コミュニティ・スクール」の導入
- 小中学校トイレの洋式化
- 子どもの言葉や発達、子どもとの関わり方に悩んでいる親が相談できる窓口の設置
- 住宅を取得した45歳以下の人に対し、5万円の「やなぽポイント」を交付する「住みたい柳川応援事業」
- 定住人口の増加につながる未利用市有地の売却
水郷柳川の風情や快適さに共感し、人を惹きつける「まちづくり」
市民自らが柳川の魅力を発信することで市民の満足度を高めるとともに、より多くの人が柳川の魅力に惹きつけられ、定住者の増加という好循環につながるよう、柳川の特色を生かした情報発信や健康寿命の延伸につながる取り組みなどを行います。
【具体的事業】
- 立花宗茂公・誾千代姫を主人公にしたNHK大河ドラマの招致活動
- 認知症カフェ運営への支援
- 市内コミュニティセンターを活用した介護予防事業の拡大
- 高齢者運転免許証自主返納者へのタクシーチケット助成
- 国指定名勝「水郷柳河」保存計画の策定
- みやま市と取り組む火葬場とごみ焼却施設建設
柳川の地域資源や産物を誇れる「しごとづくり」
市民の「誇り」と「愛着」によって地域の資源が磨き上げられ、強いブランド力を持って本市の魅力を発信し、「稼ぐ力」に結び付くよう、地域資源を活用した産業競争力の強化と後継者づくりに取り組みます。
【具体的事業】
- 有明海や干拓地などの魅力ある地域資源を有効活用した有明海ツーリズムの振興
- 日帰り・通過型観光から宿泊型観光への転換を図るため、地方創生拠点整備交付金を活用した、むつごろうランドおよびその周辺整備
- 障害者や高齢者目線による、観光施設のトイレ情報や段差の有無などを記載したバリアフリーマップの作成
- 柳川の特産品としての新規農作物の開発
- オープン・ファクトリーや職場体験、インターンシップ、バイターンシップによる、学生と企業のマッチング支援
その他、「柳川・みやま消費生活センター」の機能強化に努めるなど、消費者保護の充実
こうした事業の他に、限りある財源をいかに有効に活用していくかが課題となります。市総合計画基本構想の将来像を具体化するためには、今後、さらに展開すべき事業を見出す必要が生じると考えます。これらの事業を実施するための財源を捻出するには、既存事業を今一度見直し、事業廃止、縮小の覚悟も必要となってきます。
そのためには、市民の皆様と一緒に考え、共に、未来の柳川を担う子どもたちが、夢と希望を持てるまちづくりを目指していかなければなりません。今後とも、職員と共に全力で取り組んでいきますので、どうか皆様の一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。