○柳川市職員倫理規則

平成17年3月21日

規則第32号

(趣旨)

第1条 この規則は、柳川市職員倫理条例(平成17年柳川市条例第39号。以下「倫理条例」という。)の規定に基づき、職員(倫理条例第2条第1項第1号に規定する職員をいう。以下同じ。)の職務に係る倫理の保持を図るため必要な事項を定めるものとする。

(利害関係者の範囲)

第2条 この規則において「利害関係者」とは、職員が職務として携わる次の各号に掲げる事務の区分に応じ、当該各号に定める者をいう。

(1) 許認可等(行政手続法(平成5年法律第88号。以下「法」という。)第2条第3号に規定する許認可等及び柳川市行政手続条例(平成17年柳川市条例第11号。以下「手続条例」という。)第2条第4号に規定する許認可等をいう。)をする事務 許認可等を受けて事業を行っている事業者等(倫理条例第2条第1項第6号に規定する事業者等及び同条第2項の規定により事業者等とみなされる者をいう。以下同じ。)、許認可等の申請をしている事業者等又は個人(同条第2項の規定により事業者等とみなされる者を除く。以下「特定個人」という。)及び許認可等の申請をしようとしていることが明らかである事業者等又は特定個人

(2) 補助金等(市が市以外の者に交付する補助金、交付金、負担金、利子補給金その他相当の反対給付を受けない給付金をいう。)を交付する事務 補助金等の交付を受けて交付の対象となる事務又は事業を行っている事業者等又は特定個人、補助金等の交付の申請をしている事業者等又は特定個人及び補助金等の交付の申請をしようとしていることが明らかである事業者等又は特定個人

(3) 立入検査又は監査(法令(条例及び規則を含む。)の規定に基づき行われるものに限る。)をする事務 立入検査又は監査を受ける事業者等又は特定個人

(4) 不利益処分(法第2条第4号及び手続条例第2条第5号に規定する不利益処分をいう。)をする事務 不利益処分をしようとする場合における不利益処分の名あて人となるべき事業者等又は特定個人

(5) 行政指導(法第2条第6号及び手続条例第2条第7号に規定する行政指導をいう。)をする事務 行政指導により現に一定の作為又は不作為を求められている事業者等又は特定個人

(6) 市の支出の原因となる契約に関する事務又は地方自治法(昭和22年法律第67号)第234条第1項に規定する契約に関する事務 これらの契約の締結若しくは申込みをし、又は申込みをしようとしていることが明らかである事業者等

2 職員に異動があった場合において、当該異動前の職に係る職員の利害関係者であった者は、異動の日から起算して3年間は、職員の利害関係者であるものとみなす。

3 他の職員の利害関係者が、職員をしてその職に基づく影響力を当該他の職員に行使させることにより自己の利益を図るためその職員と接触していることが明らかな場合においては、当該他の職員の利害関係者は、その職員の利害関係者でもあるものとみなす。

(禁止行為)

第3条 職員は、次に掲げる行為を行ってはならない。

(1) 利害関係者から金銭、物品又は不動産の贈与(中元、歳暮、せん別、祝儀、香典又は供花その他これらに類するものを含む。)を受けること。

(2) 利害関係者から金銭の貸付け(業として行われる金銭の貸付けにあっては、無利子のもの又は利子の利率が著しく低いものに限る。)を受けること。

(3) 利害関係者から、又は利害関係者の負担により、無償で物品又は不動産の貸付けを受けること。

(4) 利害関係者以外の者に対して負う債務について、利害関係者から債務の保証若しくは弁済又は担保の提供を受けること。

(5) 利害関係者から、又は利害関係者の負担により、無償で役務の提供を受けること。

(6) 利害関係者から未公開株式(証券取引法(昭和23年法律第25号)第2条第16項に規定する証券取引所に上場されておらず、かつ、同法第75条第1項の店頭売買有価証券登録原簿に登録されていない株式をいう。)を譲り受けること。

(7) 利害関係者から供応接待を受けること。

(8) 利害関係者とともに飲食をすること。

(9) 利害関係者と共に遊技又はゴルフをすること。

(10) 利害関係者と共に旅行(公務のための旅行を除く。)をすること。

2 前項の規定の適用については、職員が、利害関係者から、物品若しくは不動産の購入若しくは貸付けを受けた場合又は役務の提供を受けた場合において、それらの対価がそれらの行為が行われたときにおける時価よりも著しく低いときは、職員は、利害関係者から、対価と時価との差額に相当する額の金銭の贈与を受けたものとみなす。

(禁止行為の例外)

第4条 前条の規定にかかわらず、職員は、次に掲げる行為を行うことができる。

(1) 利害関係者から宣伝用物品又は記念品であって、広く一般に配布するためのものの贈与を受けること。

(2) 多数の者が出席する会議、パーティーその他これに類するものにおいて、利害関係者から記念品の贈与を受けること。

(3) 利害関係者から葬儀に係る金銭又は物品の贈与であって、社会通念上相当と認められるものを受けること。

(4) 職務として利害関係者を訪問した際に、当該利害関係者から提供される物品を使用すること。

(5) 職務として利害関係者を訪問した際に、当該利害関係者から提供される自動車(当該利害関係者がその業務等において日常的に利用しているものに限る。)を利用すること(当該利害関係者の事務所等の周囲の交通事情その他の事情から当該自動車の利用が相当と認められる場合に限る。)

(6) 職務として出席した会議その他の会合において、利害関係者から茶菓の提供を受けること。

(7) 多数の者が出席する会議、パーティーその他これに類するものにおいて、利害関係者から飲食物の提供を受け、又は利害関係者とともに飲食をすること。

(8) 職務として出席した会議において、利害関係者から簡素な飲食物の提供を受け、又は利害関係者とともに簡素な飲食をすること。ただし、あらかじめ任命権者の承認を得るものとする。

(9) 利害関係者と共に自己の費用を負担して飲食をすること。ただし、夜間における飲食(職務として出席した会議その他打合せのための会合の際における簡素な飲食及び多数の者が出席する会合であって、飲食物が提供されるものにおける飲食を除く。)にあっては、任命権者が公正な職務の執行に対する市民の疑惑や不信を招くおそれがないと承認したものに限る。

(10) 利害関係者からの依頼に応じて報酬を受けて、講演、討論、講習若しくは研修における指導若しくは知識の教授、著述、監修、編さん又はラジオ放送若しくはテレビジョン放送の放送番組へ出演(地方公務員法(昭和25年法律第261号)第38条第1項の許可を得てするものを除く。)すること。ただし、あらかじめ任命権者の承認を得なければならない。

2 職員は、私的な関係(職員としての身分にかかわらない関係をいう。以下同じ。)がある者であって、利害関係者に該当するものとの間においては、職務上の利害関係の状況、私的な関係の経緯及び現在の状況並びにその行おうとする行為の態様等にかんがみ、公正な職務の執行に対する市民の疑惑や不信を招くおそれがないと認められる場合に限り、前条第1項の規定にかかわらず、同項各号に掲げる行為を行うことができる。

(禁止行為の例外に係る事前承認)

第5条 前条第1項第8号から第10号まで及び同条第2項に規定する禁止行為の例外に該当する場合は、事前に利害関係者等との禁止行為の例外に関する届出(報告)(様式第1号次項において「届出(報告)書」という。)を倫理監督職員(倫理条例第6条第1項の職員の倫理を監督する職員として任命権者が選任した者をいう。以下同じ。)を経由して任命権者に提出し、承認を受けなければならない。

2 職務の遂行上必要と認められるものであって、やむを得ない事情により前項の承認を得ることができない場合には、事後速やかに事前に届けられなかった理由を付して届出(報告)書を提出し、承認を受けなければならない。

(利害関係者以外の者等との間における禁止行為)

第6条 職員は、利害関係者に該当しない事業者等であっても、その者から供応接待を繰り返し受ける等通常一般の社交の程度を超えて供応接待又は財産上の利益の供与を受けてはならない。

2 職員は、自己が行った物品若しくは不動産の購入若しくは借受け又は役務の受領の対価を、その者が利害関係者であるかどうかにかかわらず、それらの行為が行われた場に居合わせなかった事業者等にその者の負担として支払わせてはならない。

(その他の禁止行為)

第7条 第3条及び前条に定めるもののほか、職員は、倫理条例第3条に規定する倫理原則の趣旨に照らし、公務員としてふさわしくない行為を行ってはならない。

(倫理監督職員の選任)

第8条 任命権者は、倫理条例第6条に規定する倫理監督職員の選任について、当該部局内の職員が少ない等の理由により独自に選任する必要がないと認める場合は、市長と協議して市長が選任した倫理監督職員にその職務を委任することができる。

(倫理監督職員への相談)

第9条 職員は、次の各号のいずれかに該当する場合には、倫理監督職員に相談し、その指示に従うものとする。

(1) 自らが行う行為の相手方が、利害関係者に該当するかどうかを判断することができないとき。

(2) 利害関係者との間で行う行為が、第3条及び第4条の規定に該当するかどうかを判断することができないとき。

(3) 私的な関係がある者であって、利害関係者に該当するものとの間で行う行為が、公正な職務の執行に対する市民の疑惑や不信を招くおそれがないかどうかを判断することができないとき。

(不当行為)

第10条 倫理条例第2条第1項第5号の規則で定めるものは、次に掲げる行為をいう。

(1) 利害関係者のために、有利又は不利な取扱いをするよう要求する行為

(2) 人事(職員の採用、昇任、降任及び転任をいう。)の公正を害するようなことを要求する行為

(3) 前2号に掲げるもののほか、法令等(条例、規則、規程等を含む。)で定められた基準等に違反することを要求する行為

(任命権者への報告)

第11条 倫理条例第5条第3項の規定による報告は、違反行為報告書(様式第2号)及び不当行為報告書(様式第3号)により当該所属の管理職員が行うものとする。

2 前項の規定は、管理職員の違反行為等について準用する。ただし、報告に当たっては、任命権者が別に指名する職員が行うものとする。

(違反職員への措置等)

第12条 任命権者は、当該職員に違反行為があったと認められる場合には、柳川市職員服務委員会に諮り、その違反の程度に応じ懲戒処分(免職、停職、減給又は戒告をいう。)、訓告、注意等人事管理上必要な措置を講ずるものとする。

(不当行為者への警告)

第13条 倫理条例第8条第1項の規定に基づく警告は、不当行為警告書(様式第4号)により行うものとする。

2 倫理条例第8条第2項の規定に基づく公表は、不当行為者に対して厳正な措置を講ずる必要があると認められるときなど、必要に応じて行うことができるものとする。

(その他)

第14条 この規則に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。

この規則は、平成17年3月21日から施行する。

(平成19年3月30日規則第14号)

(施行期日)

1 この規則は、平成19年4月1日から施行する。

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柳川市職員倫理規則

平成17年3月21日 規則第32号

(平成19年4月1日施行)