お隣とも、繋がっていますか

 

 

 

 

 

 

皆さんこんにちは。

国土調査課長の由衛和博です。

 

今回は、土地に関する仕事をしている国土調査課17人の業務について説明します。当課は三橋庁舎2階にあり、管理係と国土調査係の2係があります。管理係6人は、道路水路の境界確認と払下げや分筆などの登記事務（本年度440件済）を行います。国土調査係9人は、本年度1.2億円の補助事業を行っています。地籍調査事業が20年以上経過し地権者の変更や次世代になってからの問い合わせが増えているため、両係とも明確な根拠で説明出来る方法を日々考えています。

 

地権者から、どういう経過なのかと説明請求があり、この調査の成果は認められないと言われることがあります。市民の皆さんの財産なので、不可解な登記は出来ないしありえません。揉め事を後に遺したくないと言う人たちの境界確認は、互いに主張を受け入れ合って成立します。情緒系統の業務なので2倍速では進められませんし、頑なな意地の張り合いは、揉んでもんで、何度も機会を作ります。職員の「実力相応と実績相応で判断し気概を示した境界確認」の成果なのです。

 

今年度は、1.2?4,663筆の高島地区と蒲生地区の調査を実施。約1万4千点の境界標（プラ杭や金属鋲(びょう)）を設置し、蒲池地区5年間の事業では、2万筆6?調査し6万点設置しました。来年度末に登記図面を法務局へ送ります。昭和53年度に着手した当事業は、10万筆32.3?（旧柳川22.3・旧三橋10）を調査し、30万点の測量成果は令和3年度に完了予定です。また、現場立会と測量は令和2年2月に終了します。

 

プラ杭の設置　　　　　　　　　　　境界標プラ杭 

 

この国土調査事業の現場担当6人は、7月から2月末までの半分は雨天でも朝から夕方まで境界立会いで、相手に合わせ昼食抜きになることも度々あります。また、昨年度の栃木県矢板市に続き今年度は沖縄県那覇市から視察研修にみえるなど当課職員は、仕事には付随的な機能を持つことを実感しています。

 

調査地区の国土調査事業実施推進委員さんや関係者からは、「○○さんが居てくれて良かった、おかげで助かる」「休日や休暇中でも、連絡したり、相談したりすれば対応してくれる」と喜びの声を聞きます。職員は、地権者皆さんの為、後世のために遺せる成果をつくっている自負心を持っています。二宮尊徳の盥（たらい）の水の考えです。後から、還ってきます。

 

さらに、当課の業務は、後悔しないように事前準備を慎重かつ正確に行います。その準備のなかで、今年度の相続人調査は約4,000人で1筆最高51人、平成27年からの蒲池地区は、最高87人もありました。薄れる親族関係のなか「遠い親戚の土地は無関係」と相続放棄（全国15.4%朝日朝刊12/31）や、姻族関係が終了（死後離婚等）され、連絡が取れない土地がたくさんあり苦慮しました。取れても余所（よそ）ごとです。当課が取り組む境界確認は、互いにの主張の違いを訊き入れあって頂く機会こそが大事だと思います。そのため、事業説明会では、手のひらサイズの幅を隣接者に譲る気持ちで立会いに望んでくださいとお願いしています。荒立つ現場では揉めないでくださいと言えませんので、ただ同調せず優しく、後日に日程調整をしますと伝えるなど、ままならない進まない話し合いが多いこの業務は、いつまでも何処でも思い通りにならない事ばかりだと痛感しながら職員は今現在、再立会を行い推進しています。

 

また、今年度は現場調査した5行政区の地元推進委員さん50人の温かいご支援を受けました。土地問題を地域と協力して取組むことにご賛同いただいたからこその事業成果です。市民の皆さんの貴重な財産に伴う仕事をすることで「業務は与えられる・仕事は作り出す」という教訓を得ることができました。ご指導をいただきましたことを心より感謝いたします。ありがとうございます。

 

最後に、私が今ハマっている楽しみを紹介します。ドイツ生まれのボードゲームの王様「カタンの開拓者たち」です。これは、戦略戦術に伴い妥協したり決裂したりと、交渉がとても面白いゲームです。組合せが2兆9千億通りもあり、家族で時間を忘れて朝まで賑やかにプレイします。ゲームでは本音トークが炸裂し、感情を吐露し過ぎて笑われもします。不思議と怒ったら負けます。いかに、勝利するかは、最後まで諦めないことです。

カタンの開拓者たち

 

 

 

 

次回の部課長ブログは消防本部・予防課長です。