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部課長の1分間スピーチ

水害に強いまちづくりを目指して

 

中村正光建設課長の写真

皆さん、こんにちは。

4月1日から建設課長に任命されました中村正光です。

建設課は、道路の維持管理や整備、国や県で実施される河川改修事業の推進および建築関係、そして市営住宅の管理などの業務を行っています。

これまでの経験を生かしつつ、7年ぶりですので一旦初心に帰り勉強していきたいと思います。

「前向き・外向き・現場主義」をモットーに、自らが考えて行動するチームを目指して頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

さて、近年は集中豪雨などの自然災害が頻発、深刻化してきています。1時間当たり50mm以上の異常とも言える豪雨が発生した回数は、10年前に比べると1.4倍ほどに増えており、今後もこの傾向は続くと予想されています。

今年の7月6日からの豪雨では、24時間最大雨量が361mmを記録しました。これは平成24年7月の九州北部豪雨の281mmを大きく上回る、過去に経験のないすさまじい雨量です。平成24年は、矢部川と沖端川の堤防が決壊して市域の3分の1が冠水する被害を受けたのを、覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

水位の上昇した沖端川の写真

7月6日の大雨で沖端川の水位は上昇(磯鳥堰付近)

今年も、矢部川流域に降り注いだ豪雨はそのまま矢部川本川に流れ込み、下流域の矢部川と沖端川の水位を急激に上げました。有明海の満潮時刻と重なったことで、沖端川の新村橋地点における水位がはん濫危険水位5.30mを大きく超える5.72mまで上昇し、非常に危険な状態が長時間にわたって続きました。この状況では、降った雨は河川へ流れ出ることができません。結果、内水がはん濫し、市内のいたるところで浸水被害や道路冠水などの被害が発生しました。

今回、柳川市では、平成24年7月の九州北部豪雨を上回る雨量にも関わらず、幸いにも甚大な被害は発生しませんでした。堤防決壊など最悪の事態を免れた要因に、平成24年7月の九州北部豪雨の後、国・県による河川激甚災害対策特別緊急事業を行ったことが挙げられます。矢部川および沖端川では、河川改修、堤防の補強、川の水をスムーズに流すための河道掘削をし、さらに沖端川では大門橋、出の橋の架け替え、そして、磯鳥堰の改修工事も行いました。

改修工事を終えた磯鳥堰の写真

改修工事を終えた磯鳥堰

ここ数年の想定を超える豪雨に対して、従来のような河川改修やダム・堤防建設などの河川整備だけでは、全てをコントロールすることが難しくなってきています。今後は、上流から下流まで見渡し、流域全体を一体と捉え、農地やクリークをため池として利用したり、クリーク内の水を事前に排水する先行排水といった防災・減災対策を推進したりしていく必要があります。

国も、河川流域全体の関係者が協働し流域全体で被害を軽減させる「流域治水」プロジェクトを計画しています。

今後5~10年をかけて、国・県・市が連携して水害に強いまちづくりに取り組んでいきます。

 

来週の部課長ブログは消防本部・予防課長です。

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