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伝習館高等学校の生徒による歴史的庭園の清掃活動

2023年11月21日

令和5年11月4日、伝習館高等学校の生徒による市内の歴史的庭園の清掃活動が行われました。

柳川市の歴史的庭園とは


近世柳川の城下町では、屋敷の敷地内に掘割の水を引いて庭園の池水として活用していました。庭園に引かれた水は、観賞用のほか、飲料水などの生活用水や防火用水としての機能も持っており、池を通って再び掘割に排水される仕組みになっていました。この池水は掘割と有機的なネットワークを形成しており、柳川ならではの特徴的な庭園となっています。
このような形式を持つ庭園は、市内で41か所確認されていますが、所有者の変更や高齢化によって、その多くが原型を失ったり、消失しています。
現在、立花氏庭園、戸島氏庭園及び水郷柳河の構成要素である三柱神社の庭園が国の名勝に指定されています。

掘割に面した武家屋敷.jpg

掘割に面した武家屋敷
(永松義博「水郷柳川における歴史的庭園の現状と保存に関する研究」より)

伝習館高等学校の取組み


今回の取組みは、伝習館高等学校が地域でのボランティア活動の取組みを検討する中で、市内に残る歴史的庭園の存在を知り、柳川市の歴史的庭園の研究者である永松義博南九州大学名誉教授と共に庭園の清掃ボランティアを行ったものです。
清掃は、市内の松本邸の庭園で行われ、同校の吹奏楽部と卓球部の生徒57人が参加しました。生徒たちは、2時間にわたって除草や落ち葉かきなどの清掃活動に熱心に取り組むとともに、永松先生から柳川市の歴史的庭園の特徴や先人の知恵と工夫について学びました。
同校の高椋先生は「生徒たちには、身近なところにこのような水を利用し生活と一体となった庭園があることを学ぶ良い機会になった。今後も機会があれば、続けていきたい。」と話されていました。

    IMG_0301.JPG       IMG_0304.JPG

永松先生のお話

これまで長年にわたって大学研究室OBとともに柳川で庭園の管理保全活動をボランティアで
行なってきました。
地元柳川の生徒の参加は初めてで、伝習館高等学校の生徒さんたちは非常に熱心に取り組まれました。
また、庭園に興味を持ち次々と質問をするなど、その意欲的な姿勢に感銘を受けました。 

柳川の庭園には先人の知恵と心が詰まっていますが、このことは市民にもあまり知られていないのが実情です。
若い世代が郷土の歴史遺産の価値に気づいて、柳川ならではの庭園を守り伝えてほしいと思います。

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説明をされる永松先生(写真中央)

 

リンク

名勝立花氏庭園

名勝戸島氏庭園

名勝水郷柳河

 

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